一般財団法人 日本自動車査定協会 東京都支所
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黒帯コース
9. 車両前部の修復歴
01 査定の考え方
02 車両全体の印象
03 運転席及び室内
04 エンジンルーム内
05 ボディ外板
06 ガラス・灯火及びタイヤ
07 査定車の試走
08 修復歴の考え方
09 前部の修復歴
10 側面の修復歴
11 後部の修復歴
12 不正及び災害車両
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車両前部の事故では、部品交換による修理が多いので、取り付けボルトや部品パネル接合部の状態を注意して見ます。

ボンネット、フロントフェンダ等の交換跡があるときは、損傷がラジエターコアサポートやフロントクロスメンバーにまで及んでいるか確認します。



9-1 車両前部からの波及

左右フロントフェンダーは構造上、さほど補強部分となっていませんが、その内側のインサイドパネルやメンバー等は車体に溶接されていて、非常に重要な補強部分になっています。


図のように、Xの方向から衝撃が加わると、車体が変形し、不具合が生じます。車両前部の事故は、一般に機能面に重大な不具合を生じさせます。


【 参考 】
車両前部の構造は、左右両側にはインサイドパネル及びサイドメンバーがあり、前面にはコアサポート及びクロスメンバーがあって、エンジンを中心にその周囲を箱型に囲っています。

モノコックボディでの前部構造は、前方からの衝撃力に対して自らを変形させて力を軟らかく受け止め、客室への伝わりを緩和するように設計されています。


9-2 ボンネット

ボンネットは、取り付けボルトのキズや、シーラーの塗布状態を見ます。また、フロントフェンダーとの立付けも確認します


ボルトにレンチをかけたことにより、塗装が一部が剥がれ、また、シーラーの塗布乱れています


9-3 フロントフェンダー

フロントフェンダーは、取り付けボルトや、スポット溶接の状態を注意して見ます。また、コアサポートとの接合部(スポット)の状態を確認します


ボルトにレンチをかけたことにより、六角ボルトの山の変形や、塗装が一部が剥がれています


9-4 コアサポート

コアサポートは、接合部のスポット溶接の状態を注意して見ます。また、サイドメンバーやインサイドパネル等との接合部(スポット)の状態を確認します。


フロントサイドメンバーとコアサポート接合部のスポット溶接跡で交換されていることが確認できます


9-5 インサイドパネル

インサイドパネル周辺には、バッテリーやウォータータンク等があり、特に、コアサポートとの接合部の状態が確認しにくいので注意して見ます。


インサイドパネルが交換されており、シーラーに乱れが見られます


9-6 フロントサイドメンバー

フロントサイドメンバーは、インサイドパネルに溶接されていて、簡単に交換することができません。そのため、修正しているケースが多いようです。

また、インサイドパネルに板金修理跡があるときは、損傷がサイドメンバーにまで及んでいることがありますので注意が必要です。


サイドメンバー及びインサイドパネルの接合部に塗布の乱れが見られます


Advice

査定時点で、前部のナンバープレートに波跡が見られたり、タイヤに偏摩耗があったり、試乗の際にハンドルが片側方向に取られたりするときは、車両前部に修復歴の疑いを持って点検することが大切です。



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